業務外メモ@edy_choco_edy

IT企業で働くアニメ/ゲームプロデューサーの業務外メモ。書籍、インディーズゲーム、業界情勢について書いています。

【書評】令和元年の『錯覚資産』と昭和38年の『功名が辻』で学ぶ「プロデュースすること/されること」

この記事のサマリー

書籍『人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている』と司馬遼太郎功名が辻』はセットで読むと大変面白い

  • 司馬遼太郎功名が辻』(昭和38年連載開始)は「錯覚資産でプロデュースすること/されること」の実践論として読める。
    • 十両の馬」で語られる、司馬遼太郎の「錯覚資産」論
    • 本人が錯覚資産の沼に落ちないためには、“冷静なプロデューサー”と“自然さ”が必要、という学び
  • 東京オリンピックの前年』としての令和元年と昭和38年
    • 漠然とした高揚感と不安の中で『個人としての功名論』≒『錯覚資産』論は膾炙する  - 実践に踏み出す人ほど『功名が辻』を読んで欲しい

令和元年の『錯覚資産』

  • 『錯覚資産』は、ブロガーとして有名なふろむださんが書籍『人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている』で提唱・紹介したことで一躍有名になった考え方です。

  • こちらの本は一部内容が無償公開されていたり、ご本人による連載記事が充実しているので詳しくはそちらに譲りますが、ご本人の定義を引用すると以下の通りです。

    「錯覚資産」とは 『人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている』 という本の中で私が定義した概念で、 「人々が自分に対して持っている、自分に都合のいい思考の錯覚」 及び、それを引き起こす事実のことです。

  • 内容としては、心理学でいうハロー効果や認知バイアスであり発想自体は新しいものではない、と著者も述べていますが、その活用をキャッチーにまとめきったことが新しく、タイトルを含めて世間に一石を投じた本です。

    • 内容については賛否両論があるようですが、著者曰く「まずは知らしめること」 が目的とのことで、その点では大成功している印象です。
    • 『錯覚資産』という呼び名がキャッチーでタイトルが挑戦的、露悪的だったことも含めて、著者の戦略勝ちだなあー、と感心していました。
    • もともと日本でも2000年代から『セルフプロデュース』や『セルフプロモーション』の重要性を主にアメリカのビジネス書から輸入した書籍が多くありましたが、以下のような情勢から、ついにベストセラーに結実した、と言えそうです。
      • SNSの進歩で誰もが世間にアピールしやすくなったこと
      • 転職や起業が急速に一般化されるようになったこと
      • その経済的成功がマスメディア、特にテレビでも好意的に語られるようになったこと
      • 結果的に、多くの人が『なんとなく』不安や懸念を抱き始めてきたこと。
  • 書籍の初出は2018年8月ですが、現在も書店で平積みされていくことを見ると「令和元年」の雰囲気にマッチした一冊、と言えます。

昭和38年の『功名が辻

新装版 功名が辻 (1) (文春文庫)

新装版 功名が辻 (1) (文春文庫)

  • 本作は、司馬遼太郎の作品の中でも珍しく、女性が主人公になっています。
  • そしてまた、英雄譚というより『プロデューサー論』として読める面白みがあります。

    • 大筋としては、実在する戦国武将 山内一豊が、『ぼろぼろ伊右衛門』と呼ばれた青年期から、豊臣秀吉らの信任を受け、土佐藩主に成り上がるまでを描いています
    • 一方で、本作では『その妻 千代』の想いや知略が魅力的に描かれ、古風に言えば『良妻賢母の内助の功』、今風に言えば『どのように凡庸な夫(※)をプロデュースするか(そして、その破綻)』が、本作の一大テーマとなっています。
      • ※無論、本作はあくまで司馬遼太郎によるフィクションであり、山内一豊が凡庸であったか、千代がどのような人物であったかには議論があります。ですが、このフィクションとしての強いテーマ設定こそが司馬遼太郎作品の大きな魅力でもあります
  • 例えば、プロデュース論として特に具体的に描かれているものとして、物語序盤で山内一豊が名馬を購入する話があります。

  • 功名が辻』1巻のラスト「十両の馬」という章です。
    • このエピソードは戦国武将の逸話をまとめた江戸時代の書『常山紀談』にも登場する著名なもので、下記からほぼ内容を読むことができます。 iyokan.itigo.jp
  • 端的にいうと

    • 山内一豊織田家に勤めていた頃、織田家領内に大変な名馬を売りに来た商人がいた
    • あまりに良い馬で、誰も手を出せない。山内一豊もそのひとりで、貧しいその身を嘆きます。
  • そんな中、一豊の妻 千代は貧乏生活に耐え忍び、嫁入りの際からずっと大切にしてきた黄金の小判10枚で、その馬を買うように、と勧めます。

  • 千代は以下のように一豊に話します。
    • 近々、主君である織田信長の主催により、京都で天皇を前にした馬揃え(=馬を伴った武将の天皇への顔見世)が行われると聞いた。こういう時にこそ、良い馬に乗るべきであること
    • この黄金10枚は自分が嫁入り前に叔父に貰い受けたもので大切に隠し続けてきたこと。
  • 面白いことに一豊は大喜びしつつも以下のように恨み言を言います。
    • なぜ貧乏生活の中でもっと早くこの黄金のことを言わなかったのか
    • こんな大切なものをなぜ夫の自分に隠してきたのか
    • 理由はよく分かるが、賢すぎる(ぶっちゃけ怖い)
  • このあたり、凡庸な男が賢すぎる妻の言葉に困惑する姿が大変生々しく描かれており、司馬遼太郎の筆力に惚れ惚れする場面でもあるのですが、それに対する千代の対応もまた素晴らしく、ただただ泣くことで、一豊を驚かせ、納得させるに至ります。

    • 内心、ちょっと賢すぎたかな、と、とりあえず泣いてみせる、という当たりに千代という女性の、ある意味で恐ろしいほどの賢さが表現されたエピソードでもあります。
  • その後、結果的に山内一豊の評判は大変高まります。例えばこんな風に、です。

伊右衛門が黄金十枚で買ったといううわさは、長浜城下だけでなく、安土城下にもひろまった』

『「ほほう、山内伊右衛門とはそれほどの男なのか」』(「功名が辻」1巻より引用)

十両の馬』に見る、「自然さ」という『錯覚資産』プロデュース論

『人が、他人を見ている眼は、するどい一面もあるが、他愛のないうわさなどで映像をつくってしまうようである。千代は、そういうことを見抜いていたようであった』

『千代は、馬などよりも「うわさ」を黄金十枚で買ったといっていい。馬は死ぬ。うわさは死なないのである』(「功名が辻」1巻より引用)

  • これらの文章から、千代という人物が、夫である山内一豊の印象を的確に捉え、その印象・評判の向上のため『投資をした』『プロモーションを仕掛けた』という、今風にいえば『プロデューサー』であったことを、司馬遼太郎が指摘したかったのだろう、ということが分かります。  - 更に、このエピソードを通じて、千代が単なるプロデューサーではなく『錯覚資産形成において優れたプロデューサー』であったことを示す構造が隠されています。

  • 千代という女性が馬を通じた夫の一豊に投資した構造は、以下のようになっています。

    • ①『馬揃え』を理由に、一豊に馬を買わせたこと(短期的な目的による本人の説得)
    • ② 実際には『名馬を買えるほどの人物である』という一豊の評判のために投資を行ったこと(錯覚資産を通じた長期的な評判の形成という隠れた目的)
    • ③ しかも、本人には「評判形成」という「隠れた目的」を知らせなかったこと
  • ここで重要なのが3番目の「一豊本人には隠れた目的を知らせなかったこと」=「自然さ」というプロデュース方針です。

    • 思うに「錯覚資産」形成や「プロデュース」において危険なことのひとつに「本人/周囲がそれを意識しすぎることで、失敗すること」があります。
      • 分かり易い例でいえば、あまりに強いゴリ押しのアピールにより「本人が意識しすぎる」「周囲がそれを感じ取る」、結果として「不自然さが露呈し、ひんしゅくを買う」といった失敗です。
        • 「英語が話せることをアピールし過ぎて邪見にされる新入社員」
        • 「露出のためにキャラを変えようと様々な努力をするも痛々しいタレント」
    • いずれも、スキルや努力としては悪いものではなくても、受け入れられにくい「不自然さ」が残ってしまいます。
    • 残念ながらこれらは「プロデュース」としては失敗事例といってもよいでしょう。
  • この「十両の馬」のエピソードでいえば、千代の図らいにより、一豊の認識は以下のようになり、理想的な結果を生み出します。

    • 妻の内助の功でなんとか手に入れることが出来た、という認識
      • 本人が実力を見誤らない
      • 結果として調子に乗らず、ただ事実を述べることができる
      • その自然な事実が、人々に好感を得て、良い噂として広まっていく
    • ただただ馬が欲しい、という要望を妻が叶えてくれた、という認識
      • これにより、投資者である千代に対する自然で、深い感謝の念が生まれる
      • 結果として、プロデュースする側/される側という意識が生まれずに、効果・結果と良い関係性が維持される
  • もし仮に「一豊の自身が財産をもって馬を買う」或いは「評判形成という意図を明らかにして千代が投資した」場合、前述のような『自然さ』は生まれず、上記のような理想的な結果には至らなかった可能性があります。
  • 分かり易くいえば「一豊が自分の財産で買ったことにする→調子に乗る→破滅」「一豊が千代の賢さに劣等感を抱き続け、自信を持てない→破滅」といったルートです。
  • 結果としていえることは、このエピソードから「内助の功」や「良妻賢母」といった単語に収まらず、千代という“冷静なプロデューサー”による“自然さ”に則ったプロデュース方針が、山内一豊の評判を飛躍的に高めた、ということが読み取れる、ということでしょう。

東京オリンピック前年の「錯覚資産」と「功名が辻

  • 功名が辻』が連載されたのは昭和38年から昭和40年、西暦でいうと1963年から1965年という「高度成長」の期間です。
    • 特に「東京オリンピックの前年」というタイミング、おそらく人々の中に漠然とした高揚感と「功名」、立身出世と成り上がりの期待、そこで負けてしまうことへの不安が満ち満ちていたであろう中で、「功名」(そしてそのプロデュース)を真正面からテーマとしたのは、流石、司馬遼太郎といえる気がします。
    • 更に言えば、司馬遼太郎はその期待、不安へのアンサーとして、「功名」(と立役者としてのプロデューサー)がどこに行き着いたのか、までを描き切っているのも「功名が辻」の大変な魅力のひとつでもあります。
  • 奇しくも同じく「東京オリンピックの前年」というタイミングで人々の心情に対して、最も現代的なアンサーとして支持を集めているのが書籍『人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている』、『錯覚資産』に注目が集まっていることは、けして偶然ではないように思えます。

  • 個人的に興味深い、書籍『人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている』と『功名が辻』の共通項がもうひとつあります。

  • それはいずれも「職業人としてより良い個人ブランドとは?」をテーマとして、その具体的なアプローチを説いていることです。

  • 例えば、あるタイミングで、山内一豊は「年収アップ」のために「転職」をします。司馬遼太郎は、会社員の比喩で以下のように描写しています。

    『(与力とは)いわば、出向社員のようなものである。親会社から派遣されている将校のことで、これがこんどの場合、羽柴という子会社の社員になった、というわけである』(「功名が辻」1巻より引用)

  • この転職とその成功のためのプロデュースもなかなか面白く、妻である千代が、織田信長配下のままよりも、羽柴秀吉の直属の部下としてリスクをとっていくべきだ、と考えたうえで「自然さ」という原則を守ったうえで、現代のサラリーマンに通ずるアプローチを行っています。

    • 「できれば自分の父の故郷に屋敷が欲しい」と一見わがままのように、羽柴秀吉の城下に引っ越し、上司と近い距離を保つように仕向けていた -(いわば子会社社長である)羽柴秀吉とよくコミュニケーションすることで印象づけをしていた -(子会社の有力幹部である)竹中半兵衛らに対して、日常的な雑談の手紙を送り、武将の間でも夫のことがよくうわさに出るようにしていた
  • この点を取り上げても「単純接触効果」など心理学を駆使して、適切な形でブランド形成を行い、「転職の成功」に繋げていることは「錯覚資産」の描写としても、かなり先駆的なもの、といっても良い内容です。

    • 総じて、たとえ会社員という組織人であっても「個人ブランド」の意味が大きいことの証左が、まさに山内一豊の「武将」としての立身出世そのもの、といっても過言ではないでしょう。
    • そしてまた、妻 千代というプロデューサーという存在、その最期(※)までを描き切ったことに『功名が辻』と司馬遼太郎の凄みを感じます。
      • ※今回の記事では触れていない後半では「功名=個人ブランドでの出世」(とそれを手掛けたプロデューサー)の行き着く先が、人間の業を感じさせる、叙情溢れたものとして描かれています。これもまた『錯覚資産』を考えるうえで『功名が辻』をおすすめする強い理由でもあります。
  • 「高度成長期(昭和38年)」と現代では、多くの状況は違うものの「オリンピックの前年」という漠然とした高揚感、期待と不安の中で人々が「自分自身」のことに目を向け、答えを求める様は変わらないようです。

    • 繰り返しとなりますが、その期待と不安に対する最も現代的で、支持を集めているアンサーが『錯覚資産』、書籍『人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている』だとすれば、その実践に踏み込む人ほど、今まで述べてきた通り『功名が辻』は考えさせられる題材となるでしょう。
    • また、根本的には『戦国時代』『高度成長期(昭和38年)』『現代(令和元年)』においても、根底にある『人間』というものに違いがない、という気づきも得られます。
    • 少なくとも『功名が辻』を、今、そのような観点で読むことで、今まで以上の示唆が得られるのではないか、と思います。

新装版 功名が辻 (1) (文春文庫)

新装版 功名が辻 (1) (文春文庫)

終わりに

  • 連休中に『功名が辻』を読み返していて、自分自身の考えの整理のために一気に書き上げたものですので、ご意見・気になる点あればぜひお気軽にコメント頂ければと思います。
    • 読み返したのは学生以来10年ぶりだったのですが、改めて読み返すと、妻 千代の『内助の功』に収まらない企みに、『これは個人ブランドのプロデュース論として解釈できるのでは』と司馬遼太郎作品の面白みを改めて感じる良い機会となりました。
  • 現代のベストセラーと過去の名作を組み合わせる書評?的なものはあまり見かけないので、個人的にはまた書きたいなあ、と思います。特にプロデュース論に連なるものはもっとあったような気がするので。
  • 大変長くなりましたが、ここまで読んでくださった方、ありがとうございます。よろしければTwitterもよろしくお願いします。

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『Lobotomy Corporation(ロボトミーコーポレーション)』――「ホラー・オカルト」✖「可愛い」が国境を越えている――

  Lobotomy Corporationロボトミーコーポレーション)が盛り上がっています。同作品はSteamで配信されている『未知の怪異を、地下施設で管理する』という独特の世界観をもったシミュレーションゲームです。配信はSteam、開発は韓国の Moon Project 。若手のインディーズゲーム開発グループのようです。最近、英語版・韓国語版に加え、中国語版、日本語版がリリースされました。

 

何がポイントか

 サマリとしては

 1. 『SCP』や『クトゥルフ』のようなコアなホラー・オカルト設定ニコニコ動画や創作プラットフォームを中心に『可愛さ』によって『再生産』され、10代に受容されつつある

 2. そういった世代において『ホラー・オカルト』かつ『可愛い』本作は、自然と注目され、口コミやゲーム実況、二次創作で独特の広がりを見せつつある

 3. 上記のような独特の文化によって、現在主流のモバイルアプリ/コンシューマゲームとは別の形で国を超えた盛り上がりが生まれていること

 がポイントになります。

 なお、私はSCPや本ゲームについては一定知識がありますが、10代に受けている、という部分については掴みかねているところもあり、推測・仮説的な域を出ません。『もっと重要なポイントがある』という方はぜひコメント頂ければ幸いです。

 

以下、詳細

 まず『そもそも、それが何かも不明な怪異(例えば意味不明な形のオブジェクト、明らかに危険な化物……)』を管理する、という非常に難解な『ホラー・オカルト』又はSFチックな設定が、若い層に受けている、ということです。Twitterリアルタイム検索を見ると、いわゆるゲーム好きより、ゲーム配信や二次創作を好む層に受けていることがわかります。

 これには、いくつか理由があります。

 まず欠かせないのが『SCP』という偉大な先駆者の存在です。SCPは『SCP財団』という架空の設定をベースとした一種のシェアードワールド(共通創作世界設定)です。

SCP財団Wikiは、都市伝説及び現代ファンタジーをテーマとした共同創作サイトで、超常の物品・存在を収容し、人々の目から遠ざける秘密組織「SCP財団」 を舞台としたフィクションです。

SCP財団とは - SCP財団

 SCPは確保(Secure)、収容(Contain)、保護(Protect)の頭文字であり、まさに『世界に存在する(架空の)危険又は意味不明なオブジェクトを管理する』という設定を持っています。著名なものではその原点であるSCP-173 (簡単にいうと、見つめ続けている限りは安全だが、瞬きなど一瞬でも視界から離すと襲い掛かってくる生き物……という設定の創作)があります。

 一見して(また開発者コメントでも発表されている通り)、『ロボトミーコーポレーション』がSCPをオマージュしていることは明らかです。ほとんどのプレイヤーも、その前提で『SCPっぽいものを管理するゲーム』として理解されていますし、実際に各種解説サイトもそのスタンスをとっています。

 SCP自体、読み物として面白いのですが、これらが10代をはじめとする若い世代に受容されているのは、やはりニコニコ動画や二次創作の存在が大きいのでは、と思います。例えばPixiv百科事典にも記事があり、イラストも可愛らしいものが並んでいますニコニコ大百科も同様です。

 SCPは文章自体は元々が報告書をベースとしており、非常に堅く、事務的な翻訳調をとったもので(かつ、日本オリジナルの投稿もそのテイストは受け継いでいる)、書かれている内容もグロテスクであったり、悪趣味である場合が多いです。どちらかと言えば、大人向け。もう少し踏み込めば、海外のGeek、SFファン向け、といった趣があります。

 ただ、それゆえに非常に面白い。我々の日常の裏側に、実はとんでもない化物や奇怪なオブジェクトが存在しており、人類をその脅威から守ろうとしている財団やエージェントがいる、というのは、それだけで素晴らしくわくわくしますし、それを大人たちが真剣に投稿している。本当に存在するかのような、もしかすると存在していそうな錯覚に陥る、ちょっとマイナーなコンテンツ。これは(ややオタクな)10代にとっては鉄板でしょう。

 SCP自体は非商業コンテンツであり、先に述べた通り、一般的な小説投稿サイトなどと比べれば比較的マイナーなものです。故に『これはめっちゃ面白い』という熱烈なファン、wikiなどの運営者が多数存在し、二次創作や布教、サイト管理に励んでいる、というのもSCPの特長だと言えます。

 結果として、元々、ホラーゲーム実況やTRPG実況などでウケの良いホラー・オカルト設定のひとつとして、SCPはニコニコ動画他で一定の広まりを見せます。

 ややSCPの話がメインとなりましたが、そういった土壌があっての『ロボトミーコーポレーション』の急速な広がりがある、といえるでしょう。言ってしまえば、ロボトミーコーポレーションのベース自体はある種のSCPファン作品、といっても過言ではないでしょう。

 

 そして、もうひとつのポイントが『可愛さ』です。

 元々ニコニコ動画他でのホラー・オカルト、もしくはコアなコンテンツにおいては『可愛さ』によってコアさを中和する、という手法がとられています。

 例えば『化物の擬人(美少女・イケメン)化』、淡々とした機械音声による『ゆっくり実況』、更に踏み込めばアイドルマスターのキャラクタによる戦争ゲーム実況』や『東方キャラクタを使ったクトゥルフ解説』などです。この流れでクトゥルフやSCPといったコアな作品の世代を超えた受容が進んでいるように思えます。コンテンツの『再生産』として、非常に優れた動きだなあ、と製作者の方々には感心しきりです(このあたりの詳細もどこか別で詳しく調べてまとめたいところです……)。

 『ロボトミーコーポレーション』も、ほぼ同様の手法がとられています。ある意味で『SCP』がもつ『異形に立ち向かうために、多くの職員が死傷する』といったダークな設定を等身が低くデフォルトの効いた『可愛い』系のキャラクタデザインにより『ニコニコ動画のゆっくり実況』や『二次創作イラスト』風味にすることに成功しているように見えます。もし、これを相当ガチな(イラスト)デザインにすると『XCOM』や『AZITO』のような本格SLGになっていくでしょうし、そうなれば、今のような受容もなかったでしょう。

※もちろん、別の市場を開拓できた可能性もあります。ゲーム性について言及すれば、SLGというよりは試行錯誤を繰り返す配置パズルに近いものです。むしろ、それが実況などでウケている、ということからして、ゲームデザイン✖アートデザインの狙い、という点でも開発チームのセンスが優れているのだと思います。

※余談ですが、XCOMレベルの超本格的なSCP管理ゲームも、自分はやってみたいです。

http://cdn.edgecast.steamstatic.com/steam/apps/568220/ss_54183ee9d7dc3d125df090c2fb69bc32c8bc50bc.600x338.jpg?t=1510992071

※ガイド役のAIとの会話シーン。可愛い。お洒落。日本のADVゲーム的ですね。

http://cdn.edgecast.steamstatic.com/steam/apps/568220/ss_1ca2f5995f459084b023233f2fa47e315185ce4f.600x338.jpg?t=1510992071

※実際に対処しているシーン。SCP好きはにやっと出来ますし、適度に世界観を持ちつつ、職員(右側)も、対峙するオブジェクト(左側)もなんか可愛い感じが出てます。

 全体的なデザイン、テイストはどちらかというと『ペルソナ5』に近い印象もあります。そのへんの影響もありそうです。

 

 SCPという先駆的ホラー・オカルトコンテンツ✖『可愛い』系のデザイン。

 ある意味で、日本のニコニコ動画で行わている受容に、ぴったりのアート・UIデザインが行われている、というのは『インディーズ』という世界の先進性をとても感じました。もちろん、他にもホラー✖『可愛い』にはたくさんの事例があると思います。 言ってしまえば『三国志の擬人化』と『SCP✖可愛さ』というのは似ています。どちらも一見コアなものを、別の形で再生産して当たっている、といえるからです。

 しかし、SCPというコアなコンテンツ、ニコニコ動画や日本の二次創作的『可愛さ』、有償のインディーズゲームの早期アクセスでの流行、といった要素を鑑みると、今回は、面白い事例だなあ、と思い、本記事を書きました。

 そして、最後のポイントが『この流行が、主流のモバイル/コンシューマゲームとは明らかに違うところで起きている』ということです。もちろん、規模を比較してしまえば月とスッポンかもしれませんが、こうした独特の掛け算による流行『国を越えて起きている』というのは非常に面白いことです。将来的にマスになるかは別として、こういったコアな局所的流行が、将来の主流になることがないとは言い切れません。むしろ、ここまでコアなテーマ✖独特の『可愛さ』を持つゲームが、韓国で生まれ、英語・中国語・日本語版を出すほどに国を超えて注目を集めていることには、今後のアジアのコンテンツ産業を考える上で、重要なヒントのように感じます。

 

 

 なお、あくまで個人的な感想や解釈のため、ご意見ご感想があればお気軽にコメント頂ければと思います。いずれにしても『Lobotomy Corporation』は、今の10代向け作品を知る、という意味でも、SCPファン作品としても、面白いものです。ぜひプレイして見て頂ければと思います。

「This Is the Police」に感じる「ニッチだけど買いたくなる小規模ゲーム」像

どうも @edy_choco_edy です。
本ブログも前回更新から数年経ちましたがせっかくなので徐々に復帰させようと思います。
引き続き、幸いなことにゲームアプリの開発を続けております。


今回はPCゲーム「This Is the Police」について。
http://store.steampowered.com/app/443810/agecheck?l=japanese


本作は「定年間際の警察署長になって、警察署をマネジメントして勇退を目指す」という大変渋いゲームです。
ジャンルでいうと「経営シミュレーション」✕「選択肢型アドベンチャー」でしょうか。


端的にいうと
▼警察署マネジメントパート
 ・警官(様々な事件に出動。とにかく頭数が必要)や刑事(主に重大事件にのみ出動)を雇用
 ・AシフトとBシフトに能力や頭数を考慮して配属
 ・市庁舎に向けて警官の増員や、サポートであるSWATの出動回数増加などを要請
  戦争モノでいえば、戦闘と戦闘の間の経営パート、ですね。


▼オペレーションパート
 ・本作の1番ゲーム的なところ。
 ・リアルタイムで発生する出動要請に、警官や刑事を派遣
   - 事件に対し、限られた人数のスタッフをどう派遣するかを考え、処理するパートです。
   - 例えば「不審者侵入」なら最大2名、「武装強盗」だと最大10名などの枠に
    何名を派遣するか、という判断。
    少ない人数を派遣したり、無能ばかりだと失敗し
    最悪の場合、警官が死亡したり、市民が死亡して市庁舎からの評価が下がったりします。
   - さらに面倒なのが「市庁舎」と「マフィア」の要請。
    「ちょっと警備の人数足りないから2人よこして」と電話がかかってきたりします。
    まあ、思いっきり癒着です。でも、田舎の警察っぽくてリアル。
    これに派遣できないと、それぞれからの評価が下がります。
    逆にマフィアのところに派遣した警官が
    「こんなことさせられるなら辞めるわ」といってきたり
    その裏で事件が起きて、結局手が回らなくなったり。


   刻一刻と変わる状況で、どこに誰を派遣するか、という行動だけで
   十分に「警察署長」をやっている気分になれます。
   (実際には指令室かなんかの仕事でしょうが、そこはご愛嬌で)

   おそらく、経営・戦略シミュ好きなら、かなり面白いパートだと思います。
   警官のパラメタやイベントによる増減のバランスは若干気になるところもありますが
   メインのゲームルールとしては十分面白いです。


▼ストーリーパート
 ・本筋のストーリーが進行します。
  マフィア同士の鞘当てだったり、連続殺人犯の登場だったり。
 ・ストーリー上の選択肢に加え、定期記者会見における記者への返答もあったりして、面白いパートです。
 ・それぞれ、オペレーションパートでの行動、成果によって分岐したりも。
   海外ドラマや刑事小説好きなら、それなりにあるあるな展開なのがまた楽しいパートです。



詳しくは各種レビュー記事(※)に譲りつつ
本稿ではゲーム開発者としての視点で感想を述べたいと思います。

※ご参考
警察署長ストラテジー『This Is the Police』初ゲームプレイトレイラー公開
http://www.gamespark.jp/article/2015/10/07/60781.html
面白いんですが、2ch含め、日本語情報が非常に少ない……


結論からいうと「このゲームの枠組みが、必要最小限なのに、万能過ぎる」という感想です。


ご存知の通り、世の中には「経営シミュレーションゲーム」という一大ジャンルがあります。
「テーマ○○○」や「○○○タイクーン」という呼称が確立する程度には、海外でも一定人気のあるジャンルです。


広義でいえば「神として信仰民を導く」というものから
おなじみの「市長になる」「遊園地づくりをする」というメジャーから
「物流を一手に担う」「農家になる」「刑務所長になって設計から囚人の飯の世話」まで
内容は多岐にわたります。大変ニッチな職業も混ざっているところを見るに
「ある職業(や企業)を体験したり、運営してみたい」という憧れがあるところ
ゲーム化の余地あり、ということだと思います。


本作「This Is the Police」がすごいのは
非常にシンプルなつくり(基本的には繰り返し)にも関わらず
「どんなニッチな職業・企業でも、この枠組みなら(なりきりとしては)十分面白くなりそう」と思わせるところです。


なお、誤解を避けるためいえば「パーフェクト」ということではありません。
必要最小限、十分に面白い、というゲームをつくることができそうだ、ということです。


いかんせん、経営シミュレーションゲームを開発しよう、となれば
「やっぱり施設建設を充実させたい」とか「この職業ならこの行動は必須だ」
と、夢を広げてしまうところですが
本作を遊んでいると「これで(なりきり体感ゲームとしては)十分だな」と思えるところが素敵なところです。


つまるところ、経営シミュレーションゲームの本質が
・リソースによる事前準備
・リアルタイムでの事案への対処
・それによるストーリーの(具体的もしくはプレイヤーの妄想としての)進行、リソース獲得
の繰り返しであり、本作がそれを、ほぼ必要最小限といってもいい枠組みで満たしている、ということだと思います。


けしてグラフィックが派手なわけでも
ものすごい特別な「シミュレーション」が行われているわけでなくても
十分に「警察署長」をやっている気分になれる。
となれば「警察署長」を以下のものに置き換えても、十分面白そうだなあ、と妄想できるし
また、つくってみたいなあ、と思えてしまうところに、大きな魅力があります。
※そういう意味で入国審査官になる「Paper,Please」とかとても面白いのですがこの枠組で、すぐに別のゲームをやりたくなるか、と言われると、ちょっと悩ましいところです。


(妄想例)
第二次世界大戦末期のドイツ軍の、とある都市の防衛司令官
 - 偵察報告や怪しげなメモの通告から、部下の士官(と部隊)をどこに送るか捌き続ける
 - 総統府(だんだんと指示がおかしくなる)、市庁舎(物資などの供給元)、赤軍シンパのレジスタンス(敵だが、降伏時や戦後処理の際の自分の身の安全のため重要)とどう付き合うかも重要。
パンデミック(伝染病の爆発的感染)の起きた世界での、とある国の感染対策責任者
 - 戦略級でも戦術級でも。国連や各国の保健相、CDCの連絡などから、部下をどこに送るか捌き続ける
 - 国連(動きが遅い)、CDC(指示は的確だがアメリカ第一)、多国籍の巨大製薬企業(超頼りになるが倫理的に怪しく、ぶっちゃけ癒着)とどう付き合うか
・ウェブメディアの編集長
 - 様々なタレコミから、ライターやカメラマンをどこに送るか捌き続け(以下略)
・X-COMっぽい宇宙人襲来
 - レーダー情報や週刊誌情報から、隊員をどこに送るか(以下略)
・なろう系
 - 全略。まあ、ほぼ皆さまの想像通りです。


……と、もとが優れている分、妄想はいくらでもできるわけですが、それがまた、重ねてになりますが本作の素晴らしいところだと思います。
そしてまた、自分レベルの(ちょっとした)経営シミュレーション好きが妄想してわくわくする、ということは
世界レベルにすれば、それなりの方々が潜在的な購買層として存在していると思います。


特に海外ドラマ(特にアメリカ)における「本格職業モノ」というのは根強いものがあります。
本作は『必ずしもゲーマーじゃなくても納得して遊べるレベルのゲーム性』というバランスも満たしている印象で
となると、そのときの流行りによって幅広い打ち出し方もありそうだな、と思ったり。


警察モノについては、もはや説明不要かと思いますが
「ER」のような医療モノ、「ホワイト・カラー」のような法律・リーガル物や
サード・ウォッチ」や「シカゴ・ファイア」のような911(消防救急)物などはすぐにでも応用できそうです。
「ウェストウィング(日本ではホワイトハウス)」や「ハウス・オブ・カード」のような政治でも、時間軸を工夫すれば行けそうです。
※余談ですが911モノならば「911 Operator」という期待作もあります。
ただ、こちらは「ストーリーパート」がやや弱そうなので、「This Is the Police」との比較で言えばかなりゲーム寄りです。



「ニッチだけど買いたくなる小規模ゲーム」というのは様々なアプローチがあると思いますが
まさしく、本作のような「枠組みとして最低限のものを満たしている」という感覚は
購買者の求めるものと、開発者として「実際に開発しきれる」もののバランスを考える上では非常に重要だと感じます。
そしてまた「似たようなゲームをもっと遊びたくなる」という需要を掘り当てることができれば、商業的にも素晴らしいことだと思います。誤解のないようにいえば「どんどん横展開できるようなものをつくろう」ということではなく、それくらい「最低限必要なギミックで、人を満足させる、需要を刺せるというのは素晴らしいな」、と。


インディーズゲームの最新流行などは自分もまだまだ不勉強なのですが
本作には大きな魅力を感じましたし、ビジネス的な可能性も感じました。


本作の開発元は、なんとベラルーシミンスクにあるインディーズデベロッパーとのこと。
weappy-studio
http://weappy-studio.com/
突然の横展開や版権展開、とはいかないと思いますが、今後が楽しみです。


というか、どこかのパブリッシャーが目をつけてブランド化したりとか、ないですかねえ。
「This Is the Police ツクール」とか、超欲しい。いや、マジで。
いつかベラルーシに行くときは、彼らを訪問する、という楽しみができました。今後にも期待です。

ねとぽよ「ソーシャルゲーム講義録」などなど

どうも @edy_choco_edy です。こんばんは。
最近はネットの寄稿はお休みで、電子書籍「ねとぽよ」の方にお世話になっています。

特にねとぽよ第1号の方では「ソーシャルゲーム講義録」という形式で日米のソーシャルゲーム史をまとめました。
各所で好評だったようなので、興味のある方は下記リンクからどうぞ。

「ねとぽよ」第1号
http://netpoyo.jp/sample/01/

また、第1号のソーシャルゲーム特集から波及したリアルイベントにも(遠隔)参加しました。
こちらもなかなか好評で盛り上がったのは嬉しかったですね。

「朝まで生ソシャゲ」(開催済)
http://netpoyo.jp/event/20120331

今後ともソーシャルゲーム界隈で頑張っていきたいと思いますので
引き続きよろしくお願いいたします。

DeNA&GREEの海外展開についてまとめてみた【田中翔太】

DeNA&GREEの海外展開についてまとめてみた【田中翔太】
http://techwave.jp/archives/51701083.html


Techwaveさんに寄稿させて頂きました。
なかなか好評のようで嬉しい限りです。

【予告】DeNA&GREEの世界展開まとめ/海外ソーシャルゲーム施策記事、書いてます

どうも、ご無沙汰してます。@edy_choco_edyです。
今回は記事予告でして、近いうち、ふたつほど記事をアップロードする予定です。


1.DeNA&GREEの世界展開まとめ

上のような表をメインに、2社の世界進出の現状をまとめます。
例によって参照用リンクもたくさん用意するので、レポートや資料作りに最適です(笑)


こちらはいつもお世話になっているTechwaveに寄稿させて頂く予定です。
興味のある方、お楽しみに。



2.海外ソーシャルゲーム施策の分析


主に米国で人気のソーシャルゲームを取り上げて、海外におけるソーシャルゲームの施策について分析した記事になる予定です。特に、日本では定番となった「ガチャ」や「イベント」などの施策が、海外でも徐々に取り入れられている、という点について触れたいと思っています。


最近、iOSアプリのセールスランキングの推移を見ていると上位はほとんどソーシャルゲームです。いろいろと計算してみると、上位アプリだとARPU・ARPPUともにかなり高い水準に到達しているようです。このようなARPU・ARPPUの押し上げにはどんな要因があるのか。マーケティングというよりかは、ゲームサイクルや施策の視点から分析したいです。


記事投稿はもうちょっと先になりそうですが、ぜひゲーム関係の方に読んで頂きたいです。
こちらも寄稿を予定していまして、ゲーム関係の方に読んで頂けるメディアに掲載して頂けそうです。


さて、あとは、しっかり記事を書くばかり、頑張ります!
記事アップロードの際はよろしくお願いいたします。


@edy_choco_edy


(追記)
最近、就活生向けサイト carippo.com にて主に就活生の記事を投稿させて貰っています。
慣れないことで、回りくどく説教臭いところもあると思いますが、興味のある方は一読頂ければ、と思います。

http://carippo.com/carrier/tanakashota/

こちらもよろしくお願いします。

【SNS/海外戦略】GREE Open Feint買収についてまとめてみた

どうも、@edy_choco_edy です。今日もweb業界、というよりソーシャルゲームプラットフォーム業界(?)で大きな動きがありました。


GREEによるOpenfeintの買収です。


グリー、全世界で7,500万ユーザーが利用するOpenFeint社を完全子会社化
〜 世界最大級のスマートフォン向けソーシャルプラットフォームに 〜
http://www.gree.co.jp/news/press/2011/0422_02.html


グリー、世界最大級のスマートフォン向けソーシャルプラットフォーム「OpenFeint」を85億円で買収
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110422-00000003-isd-game&utm_source=twitterfeed&utm_medium=twitter


朝方の発表で、通勤中もtwitterのタイムラインが大盛り上がりでした。
この買収については今後どのような展開が予想できるのか、過去のニュースと合わせ、自学のためにまとめてみたいと思います。


1.Openfeintって何?

まず、Openfeintについて。
GREEのプレスリリース資料で「スマートフォン向けゲームにコミュニティ機能を追加できるソーシャルゲームプラットフォーム」と紹介されている「Openfeint」。


まず運営元は米国カリフォルニア州のOpenfeint社。
http://www.openfeint.com/


もともと「Aurora Feint」社の「Openfeint」というサービスでしたが(DeNA-mobageと同じ関係)、サービスの拡大に伴い、社名を変更したようです。

iPhoneアプリでよくゲームアプリを落とす人は、グリーン地に白い双葉をあしらった丸いマークが、アプリの右下などに表示されているのと見たこともあるのではないでしょうか?


Openfeintは「GREE」や「Facebook」といったSNS自体というよりも「開発者がアプリにソーシャルな要素を加えるための追加機能のセット」と考える方が理解しやすいかもしれません。


もともと独立したゲームアプリに、Openfeint機能を「組み込む」ことで、そのゲームアプリのスコアを他のユーザーと競ったり、海外ゲームによくある「実績」を比べたりすることが出来る、というイメージです。



例えば架空のパズルアプリ「つみワンコ」というものがあるとします。可愛い子犬を、何匹積み上げることが出来るか、というゲームだとすればここにOpenfeintを組み込むことで


・他に誰がプレイしているか=フレンド機能
・何匹まで積み上げたか=スコア
・特別な犬をX匹積み上げた!、特別なペアを5セット揃えた!=実績
・どうすれば100匹の壁超えられるか相談する=Forum(掲示板)
・友達に「いま200匹いった!」と自慢する=メッセージ


といった「ソーシャルゲーム」的な要素を追加することが出来ます。


iPhoneアプリに搭載されている「OpenFeint」機能とは
http://mikan8929.blog6.fc2.com/blog-entry-23.html
※こちら、実際の画面イメージが分かりやすく解説されています。


OpenFeint: 世界と繋がるソーシャルゲームネットワークが熱いぞ!使い方の解説&マニュアル
http://www.appbank.net/2010/01/21/iphone-application/86580.php
※開発者視点からの詳細な説明。その魅力が分かりやすいです。


ソーシャルアプリの作り方 第三回 - OpenFeint
http://lab.klab.org/young/2010/03/%E3%82%BD%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%AB%E3%82%A2%E3%83%97%E3%83%AA%E3%81%AE%E4%BD%9C%E3%82%8A%E6%96%B9-%E7%AC%AC%E4%B8%89%E5%9B%9E-openfeint/
※株式会社Klabの若手エンジニアブログ。Openfeintの実装方法について。


2.なぜプラットフォームなの?

Openfeintを組み込んだアプリはおよそ5000あると発表されています。この5000のアプリをダウンロードしたプレイヤーは、Openfeintを利用することを勧められます。その方が「他のユーザーと競えて面白いよ!」と言われる訳です。

ここで登録すれば、他のOpenfeint対応アプリでも同じアカウントでプレイできるため

Aアプリに「edy.choco.edy」で登録⇒Openfeint対応のB、Cアプリでも「edy.choco.edy」でスコアを競える

ということになります。

これは「mixi」に登録すればどのmixiアプリでも同じアカウントと遊べるのと近いイメージです。

mixi」に「エディ」で登録⇒サンシャイン牧場もマイミク通信簿も遊べる。

ただ、Openfeintはあくまでソーシャル要素を「追加」するパッケージのようなもので、Openfeintそれ自体からゲームをダウンロードする、仮想通貨を共有する、といったものではありません。mixiGREEmobageのように「Openfeintにアクセスする」というイメージはほとんどないはずです。「あ、このアプリはOpenfeint対応なんだな。アプリのメニュー画面からスコアを見にいってみよう」という感じです。


日本のモバイルSNSの場合、ユーザー間のコミュニケーションを可能とするソーシャルプラットフォームとしての面と、仮想通貨の決済などを行う課金プラットフォームとしての両方を備えているとすれば、Openfeintは前者のソーシャルプラットフォームそのものです。(ちなみにOpenfeintはtwitterFacebookアカウントと紐付けられるサービスであることも注目です)。


以上の点から現段階で約7500万ユーザー(Openfeint-GREE発表)を擁していることから、世界最大級のゲームによる「コミュニケーション」プラットフォームであることは間違いありません。


ちなみにOpenfeintに類似のサービスとしてappleの「GameCenter」のほか「Come2Play」「J2Play」などがあります。


apple Game Center 世界中と遊ぼう
http://www.apple.com/jp/ipodtouch/features/game-center.html
※公式サイト


このapple公式のサービスの登場で「Openfeintは大丈夫なの?」と心配されましたが

先行者優位があること(すでにOpenfeintはかなりのユーザー数を獲得していた)
・機能面ではOpenfeintが優れている面も多いこと
・Gamecenterはアップル製品限定(iPhoneiPod touchなど)であること
 (Openfeintはそのような縛りがない。Andoroid版もありクロスプラットフォーム化している)。


などの要因から、Openfeintはスマートフォンにおけるゲームプラットフォームの先頭ランナーとして注目され続けています。


[GDCOnline2010][iPhone Summit] Aurora Feint & Playfish
http://shimakiki.wordpress.com/2011/01/28/gdconline2010iphone-summit-aurora-feint-playfish/
※Aurora FeintのEros Resmini氏によるOpenfeintについてのコメント。「クロスプラットフォーム」志向につい


て強い意欲を示しています。

GameCenter Vs OpenFeint
http://www.spiritjb.org/2010/09/gamecenter-vs-openfeint-this-is-second.html
※「Interface」や「Social networking」など項目ごとにそれぞれの優位性が語られています。英文。


Come2PlayやOpenFeintがめざすソーシャルゲームプラットフォームの新世界
http://www.socialapplication.jp/2009/06/developer/566/
※必読記事。Openfeintと類似の他サービスについて記述。この分野の日本語記事は希少なのでとても助かる内容です。アメリカは早い時期からこのようなスマートフォン向けゲームプラットフォームが模索、注目されていたことが分かります。なぜそうなったかについて、後半で「これらは完全に新しいジャンルなのか?」と分析。アメリカにおけるオンラインゲーム、ゲームロビーアプリケーションについてのまとめが大変勉強になります。


3.ビジネスとしてはどうなの?

Openfeint社は2008年8月に設立された非常に若い会社です。
2010年12月期の業績は「売上高28万2500ドル、営業損失658万9000ドル」とのこと。

先に述べたとおり、Openfeintは「組み込み」で「コミュニケーション」を提供するサービスです。組み込む機能の開発用パッケージ(いわゆるSDK)は無料で公開されており、コミュニケーション機能の利用も無料なので、明確なビジネスモデルが出来ている、とは言いにくい面があります。(もちろん、ゲーム内課金や決済モデルがはっきりしている日本のSNS各社と比較して、ですが)。

この点についてはOpenfeint社自身も前提としており「新しいビジネスモデル」を志向しているようです。


iPhoneソーシャルゲームプラットフォームOpenFeintX登場
http://www.istpika.com/blog/1430/
※株式会社istpikaブログ。以下引用。


Facebookは巨大な市場を生み出しました。それはFacebookのゲームがバイラルテクノロジーにより簡単にユーザー同士に伝播する能力をもっていたからです。そして、その中のごく一部の人たちが現金でバーチャルグッズを買います(アイテム課金)。それによって大きな市場となったのです。もし、iPhoneでもそのやり方をコピーできるなら、多くのiPhoneゲーム会社も潤っていたでしょうが、現在そうなってはいません(儲かっているiPhone開発者はごく一部です)』


つまるところ、Facebookのように(そして「GREE」のように)プラットフォーム内課金モデルを構築したい、ということですね。印象的なのは『Aurola Feintの従来のプラットフォームであったOpenFeintは、iPhoneのためのXbox Live』という一文。つまりは『メイン機能があっての無料』サービス。次にOpenfeintが狙いたいのは『スマートフォンゲームにおけるFacebook』、むしろ『mobage』であり『GREE』なのでしょう。


個人的には、このユーザー数でもってGREEが注力しているスマートフォンアドネットワーク事業がどう活きてくるかにも注目しています。広告モデルは基本であり、スマートフォンにおける広告モデルには大きな可能性があります。


GREEスマートフォン向けアドネットワーク企業を買収
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1101/18/news082.html
※『グリーは1月18日、スマートフォン向けアドネットワーク事業を展開するベンチャー企業アトランティス(東京都千代田区)を買収し、同事業に参入すると発表』。買収金額はおよそ16億円だそうです。


アドネットワークとは(日経ネットマーケティング
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/Keyword/20080411/298767/
※『アドサーバーを運営する事業者が、複数のメディアサイトと提携して広告を配信する。
広告主にとっては、一つのアドネットワークに発注すれば、傘下の多数のメディアサイトに広告を配信できるため手間が省ける』。簡単にいうと、広告配信を取りまとめて配信するサービスですね。いま、スマートフォンへの広告配信で注目されている分野です。広告主がGREEに依頼すれば、個別に配信を依頼しなくても一斉にアプリに配信してもらえる、というイメージ。

グリー、アトランティスのアドネットワークをGREEプラットフォームに提供開始
http://www.gamebusiness.jp/article.php?id=3240
グリー、開発パートナー向けアドネットワークサービス「GREE Ad Program」の提供を開始
http://www.gree.co.jp/news/press/2011/0224_02.html


現段階では膨大な売上を狙えるモデルがある、とはいえませんが、そうなる可能性はある、ということです。
GREEのノウハウでもって、7500万人のユーザーが有料課金に乗り出せば……、という想像は夢が膨らみます。

スマートフォンにおけるゲーム内課金は「グローバルでは日本ほど上手くいかない」と言われてきましたが、最近は海外のソーシャルゲームデベロッパーからも、以下のような報告もされています。


iPhoneゲーム,アイテム課金で売上が劇的に改善。ARPUFacebookの6倍,GREEレベルに
http://blogs.itmedia.co.jp/saito/2010/07/iphone-95ac.html
※「米国モバイル市場調査会社Flurryによる調査結果とiPhoneアプリデベロッパー数社のコメント」が主な内容。「課金売上単価が約10倍(1.49ドル→14.66ドル)」といったデータも。iPhoneゲームはその課金単価からするとFacebook(平均2.5ドル)より魅力的なプラットフォームになりつつある、という指摘。


少なくとも、一度そうなればOpenfeintにはそのユーザー数を背景とした爆発力があるわけです。
そのため、投資・出資の対象としても注目されており


インテルと中国のThe9、OpenFeintに出資
http://www.gamebusiness.jp/article.php?id=2304
※2010年10月の記事。『2社の出資額は800万ドル』とのこと。

そしてお馴染みDeNA


米国Aurora Feintとの資本業務提携に関する基本合意のお知らせ(株式会社ディー・エヌ・エー)
[http://blog.dena.ne.jp/press/archives/2009/10/aurora_feint.html:title=http://blog.dena.ne.jp/press/archives/2009/10/aurora_feint.html
]

このように2009年10月05日の段階で資本業務提携を行っていました。今回のプレスリリースの中でもOpenfeint
の大株主の中に、第2位として株式会社ディー・エヌ・エーの名前が登場しています。


当社子会社であるGREE International,Inc.によるOpenFeint,Inc.子会社化のお知らせ
http://eir.eol.co.jp/EIR/View.aspx?cat=tdnet&sid=878969
※『株式会社ディー・エヌ・エー (18.3%) The9 Limited (14.3%) Intel Capital Corporation (10.7%)』


この点、DeNAは2010年10月に米国ngmoco社を買収しており、同社のもつPlus+ネットワーク(現在はmobage)と資本提携先のOpenfeintとの事業領域の重なりが指摘されており、その動きが注目されていました。


米国ngmoco社の買収について〜世界No.1のソーシャルゲームプラットフォームの構築を加速〜
http://dena.jp/press/2010/10/ngmocono1.php

DeNA南場智子社長インタビュー翻訳(要約)
http://d.hatena.ne.jp/soechan129/20101016/1287231643
※Inside Social GameによるDeNA南場社長のインタビュー。
『Q:DeNAが20%の株式を持っているOpenFeintとPlus+ networkは競合するのでは?
 A:競合するかもしれない。※OpenFeintには長期で投資しているだけ(Passive Investor)だから、Plus+networkを戦略の中心に置く。つまり、西洋の市場ではPlus+ networkを展開していく』。


GREEのプレスリリース、IR資料を見る限り、今回はOpenfeintへのDeNAの出資額(約20%)は他の株主と同様、
GREEが現金で引き取る、という形になったようです。この辺りもどういう駆け引きがあったか気になりますがこちら2社の比較についてはまた別の機会にじっくりやってみたいと思います。


4.GREEとOpenfeintのこれから

GREEとOpenfeintのこれからについては、奇しくもDeNAの過去のプレスリリースが参考になりそうです。


米国Aurora Feintとの資本業務提携に関する基本合意のお知らせ(DeNA
http://blog.dena.ne.jp/press/archives/2009/10/aurora_feint.html


の中に、『Aurora Feintは、同分野のトッププレイヤーで、多数のゲームデベロッパーとコミュニティユーザを擁する「OpenFeint」に、DeNAが「モバゲータウン」で培ったコミュニティ運営やマネタイゼーションのノウハウを融合することにより、同事業を飛躍的に成長させる』という記述があります。


結果としてはその後、ngmoco社の買収、Plus+ネットワーク統合による『mobage』のグローバル化に動いた訳ですが、2009年の段階で、こういった戦略は提示されていました。


一方、それから2年以上が経った今、GREEはどう動くのか。


過去にGREEとTencentの提携の記事でも書いたのですが、GREEは非常に大きな構想をもっているように思います。短期的にはマネタイズ、ローカライズなどで苦労するかもしれませんが長期的にみれば、大きなプラットフォーム連合の盟主となる資格を有しているのではないでしょうか?


GREEソーシャルゲームアプリのイメージが強いのですが、その開発パートナーにはゲーム以外のプレイヤーも意外と多いことが知られています。


スマートフォン向け「GREE Platform」に171社がアプリを提供へ
http://www.gree.co.jp/news/press/2010/1217.html
※例えば出版や占いコンテンツなど。代表格として、以下の角川グループも。

角川グループとグリー、インターネットコンテンツ事業で業務提携
http://www.gree.co.jp/news/press/2011/0224_01.html



こうした幅広いコンテンツでもって、アジア圏に打って出るのも面白いかもしれません。GREEパートナーがもつ日本の漫画、アニメ、映像コンテンツなどはひとつの魅力となるでしょう。



SNS/海外戦略】mixiGREEDeNAの中国進出をまとめてみた
http://d.hatena.ne.jp/edy_choco_edy/20110126/1296051806

※自分の過去記事です。GREEのTencentとの提携について興味ある方はぜひ。



かつて上記記事のなかで
『うまくいけばGREEを軸に有力なSNSが繋がっていく「SNSプラットフォーム」化というのが、この先には見えてきそうです。ある意味、Facebook帝国に対するGREE共和国?』と書いたのですが、より現実味が出てきたように思っています。



GREEはその後、東南アジアを中心とするmig33との提携も発表しています。

グリー、「mig33」とスマホ向けプラットフォームの仕様共通化で合意
http://gamebiz.jp/?p=9428


これにより、GREE-Tencent、GREE-mig33、GREE-Openfeintという大きな連なりが見えてきます。
GREEを軸に、Tencentやmig33、更に今回Open Feintも加え『スマートフォンプラットフォームの仕様を共通化』していくというのは、面白い試みになりそうです。この『仕様の共通化』が何を指すかはおいおい見えてくるでしょうし、その内容によってインパクトも変わってくるでしょう。


同社はプレスリリースの中で以下のように述べています。


『グリーは、現在グローバル戦略の下、日本に加え海外で事業展開を進めています。今回の買収により、2,506万ユーザー(2011年3月末現在)が利用するソーシャル・ネットワーキング・サービスSNS)「GREE」と、スマートフォン向けゲームにコミュニティ機能を追加できるソーシャルゲームプラットフォーム「OpenFeint」で1億ユーザーを超える世界最大級のモバイル端末向けソーシャルプラットフォームを構築します』。


そもそも『モバイル端末向けソーシャルプラットプラットフォーム』とは何なのか。その答えが、これからの
GREEには求められてくるのではないでしょうか。


少なくとも私は。このような手本がない分野において、日本企業が世界をリードしている現状にとてもわくわくしています。


5.(おまけ)海外地域進出とグローバル進出という見方

今回の提携のニュースをみて、ふと思い出したことがありました。DeNASamsungとの提携です。


世界のサムスン電子製スマートフォンDeNAグループのソーシャルゲームプラットフォーム「mobage」を提供
http://dena.jp/press/2010/12/denamobagedena.php


DeNAGREEの2社はいずれもグローバル志向を掲げ、積極的な買収・提携を繰り返してきました。
『海外地域進出』と『グローバル進出』という切り口でみることが出来ると考えています。


(地域)北米のngmoco(Plus+)、中国の天下網⇔中国のTencent、東南アジアのmig33
※地域・言語圏に根付いたネットワークを買収、提携することでユーザーを獲得し、現地デベロッパーとの関係を深める戦略。


(グローバル)Samsung端末へのプリインストール提携⇔Openfeint買収
※グローバルに展開するネットワーク(サービス、プロダクト)と提携、または買収し、一挙にグローバルなユーザー獲得につなげる戦略。


この若干性質が異なる買収・提携の二段重ねが今後どのような結果をもたらすのか。非常に興味深いと思います。ある意味で、地に足をつけた地域進出と、飛び道具的に一気にグローバル化するグローバル進出では、どちらが効果的なのか。いずれ結果が見えてくると思いますが、その成果も踏まえ、この2社の戦略から学ぶところは多いのではないでしょうか。


なお、参考までにソーシャルゲーム・メディア分野で注目されているサイバーエージェントも先日、北米市場でのソーシャルゲームプラットフォーム『GameWave』を発表しています。


サイバーエージェントiPhone向けソーシャルゲームプラットフォームを今春提供 グローバル展開を推進
http://www.cyberagent.co.jp/news/press/2011/0228_1.html


JPモルガンサイバーエージェントの「GameWave」に関するレポートを発行
http://gamebiz.jp/?p=5975
JPモルガンによるレポート。『JPモルガン証券では、このプラットフォーム・モデルは、OpenFeint やScoreloopと類似するものと指摘している。また、同サービス開始に伴い、多額の投資コストは発生しないものと見ているようだ』とのこと。


こちらのプラットフォームは株式会社パンカクの『Pankia』を元にしており、これはOpen Feintに近い形式です。


株式会社パンカク
http://www.pankaku.co.jp/
PANKIA公式ページ
http://pankia.com/
※米国Appstore有料ランキング1位を獲得した『Light Bike』が有名ですね。Pankiaは『6634765人』のユーザーがいるとのこと。



今後ともGREEとその周辺のプレイヤーが繰り出す海外戦略からは目を離せない日々が続きそうです。
引き続き、キャッチアップしていきたいと思います。

(追記)


グリーの国際展開におけるOpenFeint社 買収の位置づけ
http://eir.eol.co.jp/EIR/View.aspx?template=ir_material&sid=8916&code=3632


GREEの戦略についての公式資料。やはりポイントは『世界最大級のユーザー数を有する「OpenFeint」に、国内/海外で開発した自社ソーシャルゲームを展開し、収益化を図る』という目標でしょう。『収益化/仮想通貨、仮想アイテムの販売管理システム成果報酬型広告』という部分が、業績にダイレクトに影響しますから、直近の目標はここでしょう。


(追記終)

      • -

 以上、今回のニュースをまとめてみました。なにぶん、浅学な学生のまとめたものですので抜け漏れ、誤りなどがあるかもしれません。ぜひご指摘いただければと思います。またリンク・引用させていただいた元記事の筆者の皆様に御礼申し上げます。引用についてはすべて出典を記しておりますが、何か問題あればお手数ですがご連絡いただければと思います。

 以下に自分のtwitterアカウントを記載しますので、叱咤激励、ご助言ご指摘などお待ちしております。

 twitterアカウント
 http://twitter.com/edy_choco_edy

 長文乱筆、ご容赦を。最後までご覧いただきありがとうございます。

(注記)なお、私は現在DeNAにてインターンをしておりますが、同社インターン等を通じて業務上知りえたことは一切ここには反映しておりません。全て一個人としての見解であり、内容の正確性については最大限努力しておりますが、現在進行形の事象であることからも保証することはできません。また、ここに記載されているリンクについてはご自身の判断でご利用ください。悪しからずご了承お願いいたします。