業務外メモ@edy_choco_edy

IT企業で働くアニメ/ゲームプロデューサーの業務外メモ。書籍、インディーズゲーム、業界情勢について書いています。

【学生生活】新入生に伝えときたいこと+α

twitterに投稿した内容に幾つかの補足をつけたものです。
補足部分は長ったらしいので、読み飛ばしても構いません。
新入生の皆さんにとって、いくらかでも参考になれば嬉しい限りです。


新入生に伝えときたいこと
「サークルの新歓花見で会った人」とアドレス交換してもまず無駄になる。忘れる。ほんとにその人と仲良くなりたいなら、必ず「じゃ、明日お昼いこうよ!」くらいの勢いで次の約束をすること。一緒に別のサークルの新歓行く、は色々集中できないのであまりオススメしない。

(補足)
アドレス帳にちょっと特徴いれたくらいじゃ無理です。忘れます。
今ならmixitwitterFacebookのアカウントを教えあうと大分違うかも。


新入生に伝えときたいこと。
サークル選びは(1)いつ行ってもそれなりに人がいる日常ホームコミュニティ、(2)それなりに拘束され、何かしらの努力が必要になるが得られるものは大きいコミュニティ、(3)他大学・社会人との交流があるコミュニティ、を上手くバランスとるのが吉。(3)は5月以降に探してもOK

(補足)
1.のようなコミュニティはまさに「ホーム」です。みんなでわいわいお昼食べたり、試験対策したり、旅行いったり。およそ大学生らしい生活面をカバーするイメージ。
2.は、例えば学園祭の実行委員会や何かの大会があるサークル・団体。1.と2.を兼ねるサークルは多いですが、人間関係や忙しくて辞めたくなった時に友達も失う、というリスクがあるのでよく考えることをオススメします。
3.は、アルバイト、インカレサークル、大規模学生団体、NPO法人ベンチャー企業でのインターンなどがあります。この辺りは4月の新歓期を外しても参加できるところが多いので、焦らずに、学生生活に慣れてきた5月あたりに検討してみれば良いでしょう。出来るだけ早いうちに社会人と多く会う経験をもつことはオススメしておきます。(ただ、胡散臭い社会人も世の中多いので、社会勉強に定評がある団体を探すことを推奨)。
一般論として、サークル選び=時間の投資。リスクとリターンをよく検討し、一サークルに入魂するのもありですがバランス良く投資するのも良い手です。


新入生に伝えときたいこと。
「隣の芝生をよく観察する」こと。サークルに入り、語学のクラス友達が出来ると、保守的になりがち。自由に社会を見聞するのは凄く大切。間違っても「サークル内の人間関係が全て!」とか思考停止しないように。面白いもの、ひと、ことを探す気持ちを、6月以降も忘れずに。


(補足)
大学・サークルに入って2か月もすると、学内・サークル内の人間関係も落ち着いてきて、そのコミュニティが心地好くなってきます。自然と、選択も保守的になってくるのが人の性です。飲みに行くのも「いつもの仲間と」が増えてきます。新歓期に比べると新しいコミュニティを開拓するのは大変そうに見えますが、常にアンテナをはっておけば、面白い情報は引っかかってきます。特に他サークル/団体にいった友人とは時々情報交換してみるといいですね。面白い選択(演劇、ビジネス、NPO……)をした友人が複数人いるだけで、視野はぐっと広くなります。「大学生活、楽しい!」と喜ぶのはいいですが、思考停止しない方が、もっと楽しいかもしれません。


新入生に伝えときたいこと。
“凄い人”も人間だということを忘れないこと。ちらほら名前を聞くような、同世代で目立ってる人たち。彼らも人間です。悩みもすれば、煩悩もあり、失敗することだってあります。噂話をしたり、嫉妬して影口いうよりは、友達になったり、自分も地道に頑張る方が生産的です。

(補足)
最近はtwitterなどで「凄い人」がよく見聞きできるようになりました。他にもサークル内「あいつはもう次期幹事長だよな」といった話題や「○○大の××君しってる?」といった話が出てくるでしょう。そう言うときあんまり面白くなく感じるのも人の性です。ただ、ひとつ断言できるのは、そういった人たちを妬むのは勿体ないということ。「凄い」「面白い」と言われる人は、そう言われるだけの何かをもっていて、そのために何かしら努力をしています。もちろん、悩みもあるし、案外友達がいなくて寂しがってたりするかもしれません。
人を「凄い」というフィルターで見ずに、等身大の同世代としてみる「心の余裕」は自分のためにも大事です。大丈夫、もしあなたが人よりも努力していれば、知ってくれる人は知ってくれるし、見てくれる人は見てくれます。ただ、それには地道な頑張りは欠かせません。小手先のテクニック、仰々しいプロフィールで有名になっても、苦しむのは自分。ちょっと厳しいところですが、“凄い人”志向の人は、“凄い(努力する)人”になるほうが身のためです。


新入生に伝えときたいこと。
自分のなかに“無理なく”伝えられることをもつこと。代表、○○長、学生起業家…… 魅力的な肩書に見えるかもしれませんが実体がなければ無意味です。むしろ自分が心から楽しいと思えて、かつ他人から興味を持って貰えるようなことを探すこと。その努力は惜しまないこと。

(補足)
“無理なく”が大事です。形から入っても、分不相応な肩書で苦労する人をたくさんみてきました。
自分が好きで、しっかりその対象に向けて努力できるものを見つけることを意識してください。その上で大切なのは“自己満足”で終わらないこと。他人から興味をもって貰えて、しっかり説明できるものを身につけていれば、例えば就職活動でもそうそう苦労しません。
イメージとしては、何かしらのゴールを設定し、達成すること。写真なら個展を開催すること、本が好きなら出版やデザインのコンテストに挑戦してみること、人が好きなら……、と、人に語れるゴールに向けて進むことは、あなたの努力を有価値にします。(もちろん、達成できなくてもOKです。達成するつもりで本気で頑張ったならば。例えば野口英世は黄熱病の原因を発見できませんでしたが、その努力は語り継がれています)。
ちなみに、自分はソーシャルゲームの企画・運営が堪らなく好きで、余暇にもその記事を書いたり勉強会に参加したりしています。自分の中でソーシャルゲームについては書きたくて、伝えたくて堪らないことが溢れてくるので、全く苦ではありません。また、そういった興味関心が移り変わることも多々あります。焦らず、探してみてください。大学の授業、大学図書館の地下書庫、地元の公民館の掲示物。思わぬところに出会いがあるかもしれません。


新入生に伝えときたいこと。
やっぱり“バカ”は駄目。頭が良ければいいとはいいません。でも“バカだ”と侮られるのは凄く勿体ないです。専攻領域の知識、一般常識、ロジカルに物事を考え伝える能力を身につけるため、必要最低限励みましょう。好きな事との両立は可能。言い訳にしないこと。

(補足)
大学に入学した皆さんなので、高校までの勉強はある程度出来ると思います。(忘れないでください。皆さんは“大学”に入ったのです)。指定校や付属校出身の人は学力にコンプレックスがあるかもしれませんが、心配しないで下さい。大学入学後の努力/怠惰で、その程度の学力はいくらでも挽回/返上されます。
むしろ、“大学生としての勉強”が出来るかは、大きな分かれ道になります。単位が足りず卒業に困ることは悪いことだとは言いませんが、困らないで済むなら困らない方がよいです。
もうひとつ“バカ”だと思われるのはかなり残念なことになります。大学の専攻について一切語れない、世間のニュースの話題についていけない、専門的な文章を読むのが苦手……。社会に出る以前に、大学でのコミュニティにおいても苦労することになります。ゼミで一緒に発表をする、サークルで旅行の計画を立てる、グループでビジネスコンテストに出場する。色んな場面で、あなたの貢献度≒頭の回転が求められます。
いま不安に思っているひと、ビビらないでいいです。それでも、努力することを怠らないで下さい。新聞を読む、新書を読む、教授にたくさん質問をする、分からなければ調べる、予習復習をする……。出来ることはたくさんあります。
また、自分の専攻分野を職業としている人をTwitterでフォローしたり、ブログを定期的にチェックしてみると将来的に身につけるべき力、知識、情報収集の手段が見えてきます。自分の場合は法学部でしたので、ビジネス関係に強い弁護士の方、企業の法務部に勤めている方のツイートを追うようにしていました。その人たちの興味関心のあるニュースを読むだけでも随分違います。


新入生に伝えときたいこと。
「声をかけることを恐れないこと」。ちょっと気になる奴に声をかけて一生ものの友達、気になる子に声をかけて付き合い始める、尊敬する教授に声をかけてゼミに招待、気になる社長に声をかけて就職。例はいくらでもあります。大丈夫、変な顔をされても死にはしません!

(補足)
ちなみに自分は、とある新入生とたまたまmixiで意気投合し昼食にいき、そこで彼の高校時代の友人を紹介されました。その後、その男とは妙に気が合い、授業もほとんど一緒に受け、時には歩いて山手線を一周し、数えるだけで10以上旅行に行きました。思えば、最初にmixiで新入生仲間にメッセージを送らなければ、この出会いも無かったことを思うと、縁というのは面白いものです。
よほどスパムや迷惑なナンパのようなことをしない限り、また最低限の節度やマナーをわきまえれば、せいぜいが断られる程度のことです。とても恥ずかしいかもしれませんが、後々後悔するよりは、一歩踏み出してみてください。
ちなみに、自分もこういうのは凄く苦手で、今でも見知らぬ人と話すのはかなり緊張するたちです。ただ、慣れれば慣れるほど、1回2回の失敗は気にならなくなります。なぜなら、勇気を出して面白くなったことの方がよほど多いから、です。まずは、友達の友達と話してみるところあたりから、頑張ってみて下さい!


新入生に伝えときたいこと。
偉そうに連投してみました。乱文ご容赦を。自分も多くの先輩方にアドバイスを頂きましたが、今になってその有り難みが分かったりする昨今です。新入生の皆さん、大学という場所、大学生という期間、社会を縦横無尽して、めいっぱい楽しんでくださいね! Be brave!

(補足)
偉そうに書きましたが、多くは今の自分が「もっとこうしておけばよかった!」と思うことばかりです。もし、このアドバイスを忠実に実行したら、3年後には、この文章の10倍20倍よい助言集を書けるはずです。(少なくとも、今の自分よりは素晴らしい4年生になっているはず!)
そのときは、ぜひそのときの新入生に、こうしてアドバイスを送ってあげて下さいね。

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今の時期、なかなか思うとおりいかず、焦る気持ちもあると思いますが、案外、なんとかなります。
楽しむ気持ち、チャレンジする気持ちをなくさないように。いまが踏ん張りどころです!
頑張って、いっぱい楽しんで下さい!


もし何か不安なことがあって、手近に先輩がいなければ、自分でよければ話聞きます。
お気軽に @edy_choco_edy までどうぞ。

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今は、道なき道を国も個人も見つけていかなければならない時代になりました。
模倣ではもうダメなのです。
「質問する力」(大前研一

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この不確実な時代に、皆さんと大学生が出来ることを嬉しく思います。
先輩も後輩も関係なく、世の中に何事かを与える人になりたいですね。


では。


@edy_choco_edy